NATの設定・状態表示 ヘルプ
NATは通常グローバルアドレスとプライベートアドレスを変換するために使用します。
アドレスを変換する方式としてはNATとIPマスカレード
をサポートします。NATはグローバルアドレスとプライベートアドレスを
一対一に対応づけて変換し、
IPマスカレードは
1つのグローバルアドレスに対して複数のプライベートアドレスを対応づけて
変換します。
つまり、
プロバイダから複数のIPアドレスを契約していればNATを、
そうでなければIPマスカレードを使用します。
なお、両者の方式を併用することもできます。
任意のインターフェースにNATを設定できますが、
通常のインターネットアクセスの用途では、
WAN側のインターフェースにNATを設定します。
NATを設定したインターフェースにIPパケットが通過するとき、
IPパケットに含まれるIPアドレスやポート番号を書き換えます。
NATを動作させるためには、
インターフェースに対して変換ルールを登録します。
変換ルールの設定項目は以下の通りです。
- 変換方法 ... 変換方法としてNATかIPマスカレード
を選択します。両者を併用することもできます。
- 外側のアドレス ... 通常のインターネットアクセスでは
プロバイダと契約したグローバルアドレスを設定します。
- 内側のアドレス ... 通常のインターネットアクセスでは
LAN側で使用するプライベートアドレスを設定します。
- 変換ルールに該当しないパケットの処理 ...
インターフェースの外から変換ルールに該当しないIPパケットを受信したときに、
IPパケットをどのように扱うかということを規定します。
サーバーを公開する場合には、以上の設定に加えて、
静的NATか静的IPマスカレードの設定が必要です。
静的NATや静的IPマスカレードの目的は、
変換ルールを固定化して、常に同じように変換することです。
例えば、192.168.0.3というIPアドレスで待ち受けるサーバーを172.16.0.1という
IPアドレスとして公開する場合、
172.16.0.1と192.168.0.3を対応づける静的NATが必要です。
同様に、192.168.0.3:80というIPアドレス・ポート番号で待ち受けるサーバーを
172.16.0.1:8080というIPアドレス・ポート番号として公開する場合、
172.16.0.1:8080と192.168.0.3:80を対応づける静的IPマスカレードが必要です。
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左のメニューから"NAT"を選択すると、インターフェースの一覧を表示しますので、
設定したいインターフェースの"設定"ボタンを押してください。
ボタンを押すと、そのインターフェースに設定されている変換ルールを表示します。
なお、初めて設定するときには「設定はありません」と表示されます。
この画面で"追加"ボタンを押すと、変換ルールの設定画面を表示します。
なお、すでに登録した変換ルールを再利用したいときには、
"追加"ボタンを押す前に"参照"ボタンを押し、既存の変換ルールを選んでください。
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アドレスの範囲指定の項目には、IPアドレスやIPアドレスの範囲を入力します。
IPアドレスの範囲を入力する場合には、172.16.0.1-172.16.0.14のように
2つのIPアドレスをハイフンでつないで記述します。
また、複数のIPアドレスやIPアドレスの範囲を登録するときには、
次のように空白で区切って記述します。
- 172.16.0.1-172.16.0.2 172.16.0.4 172.16.0.6-172.16.0.14
ポート番号は次の2つの形式で入力できます。
[複数のポート番号を書くとき]
複数のポート番号を書くときには、「,」でポート番号を区切ります。
またハイフンを使うとポート番号の範囲を表現することができます。
例えば、次のような設定が可能です。
この形式で定義された静的IPマスカレードでは、ポート番号は変換されず、
IPアドレスだけが変換されます。すなわち、次のような対応づけになります。
- 172.16.0.1:80 ⇔ 192.168.0.1:80
- 172.16.0.1:4050 ⇔ 192.168.0.1:4050
- 172.16.0.1:4051 ⇔ 192.168.0.1:4051
- 172.16.0.1:4052 ⇔ 192.168.0.1:4052
[ポート番号を対応づけるとき]
ポート番号も変換するためには、次のように「=」を使って表記します。
「=」の左側が外側のポート番号で、右側が内側のポート番号になります。
この形式では、複数のポート番号を列記することはできません。
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1つのインターフェースに最大16個の変換ルールを登録することができます。
この場合、通常は番号の異なる変換ルールを登録します。
同じ番号の変換ルールを1つのインターフェースに登録したときには、
変換ルールを正しく追加・削除できなくなる可能性があります。
このようなケースではCUI(コンソールの設定)から設定を変更してください。
使用頻度の少ないコマンドはサポートしていません。
サポートしていないコマンドは次の通りです。これらのコマンドを設定するときには、
CUIを利用してください。
- nat descriptor ftp port
- nat descriptor masquerade port range
- nat descriptor masquerade rlogin
- nat descriptor masquerade unconvertible port
- nat descriptor timer
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